前提知識

コンピュータシステムが生まれる経緯

コンピュータシステムを導入する経緯、それはある組織に生まれる「不安」や「不満」に起因することが大半ではないでしょうか。自分たちが主導的でなくても(半強制的に押し付けられるにしても)、元を正せば必ずそこへとたどり着くことは想像できるでしょう。

将来に不安を抱えた経営陣主導による戦略的システム導入から、ちょっとした業務改善をサポートする現場主導の小規模システムまで、目先の危機意識は人を動かしやすいものかもしれませんね。

コンピュータシステムの主目的

コンピュータシステムを導入する目的それは、「データを蓄積し活用すること」です。システムの中心はデータであり、それは業務アプリケーションでも、インターネットサービスでも同じです。データを蓄え、欲する人に情報を提供すること。それがコンピュータシステムに期待される役割です。

システム化プロジェクトが提案されたときは、次の二点が熟慮されているか真っ先に検証しましょう。

  • どのようなデータを蓄積するのか
  • 蓄積したデータからどのような付加価値を生み出すのか

これが不明確では、コンピュータシステムの導入なんてありえません。

システム担当者の役割

将来を見据えた「方針」を打ち出すのは経営者の仕事であり、それを実現するために(必要であれば)コンピュータシステムを設計・管理することが、システム部門の存在意義であり期待されることです。

また、トップダウン的に発生する案件にとどまること無く、現場から生まれる「改善」を吸い上げ、業務サポートシステムを提供することを主業務とする担当者も、少なくないと思います。

組織内におけるシステム担当者は、正当な評価を受けることが少ないかもしれません。ただの「パソコン好きの便利屋さん」で終わることなく、組織をささえるプランナーとして成長して欲しいと思います。まずは知識を身につけましょう。その知識とは「コミュニケーション能力と業務知識」です。コンピュータの知識以上に強力な武器になること間違いなし!です。